機能
WebRelease にはエンタープライズCMSとしての機能がしっかりと実装されています。
現在出荷中のバージョン WebRelease 2.80 の機能仕様は下記のとおりです。なお、仕様及び本ページの記述内容は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
WebRelease の製品構成
WebRelease には下記の4種類の製品があります。
- Enterprise Edition
- Workgroup Edition
- Enterprise AL
- Developer Edition
いずれの製品も機能は全く同じです。サポート条件等につきましても違いはありません。
Enterprise Edition が WebRelease の最上位の製品です。
Workgroup Edition は中規模サイト向けの製品です。管理可能なページ数が 500 ページに制限されている点だけが Enterprise Edition と異なります。
Enterprise AL は Enterprise Edition の機能を 1 年間限定で利用できる期間ライセンスです。ライセンスの延長、Enterprise Edition へのライセンス切り替えも可能です。
Developer Edition は開発用途限定の製品です。 機能面では Enterprise Edition と同じです。 サイトの構築やリニューアル作業用のプラットフォームとしてお使いいただけますが、イントラネットの場合も含め、実サイトの運営にはご利用いただけません。
各製品の機能は同じですので、本ページに記載されている機能は全ての製品に共通です。
ユーザ管理機能
ユーザ登録
WebRelease を利用してサイトの構築・運営を行うためには、WebRelease にログインする必要があります。
ユーザ登録はシステム管理ユーザが行います。システム管理ユーザは、ID/パスワード/ユーザプロファイルを登録して WebRelease にユーザアカウントを作成します。
CSV形式のファイルを使うことで複数のユーザを一括して登録することができます。また、登録されているユーザ情報はCSV形式でダウンロードすることができます。
CSV形式のファイルを使うことで一括してユーザの各種属性を更新することができます。
パスワード
パスワードはユーザ本人またはシステム管理ユーザによって設定することができます。
システム管理ユーザが他のユーザのパスワードを再設定した場合、再設定を受けたユーザは、次回ログイン時に自身でのパスワード再設定が要求されます。
パスワードには有効期限を設定することができます。有効期限を過ぎるとログイン直後に新パスワードの設定が要求されます。
パスワードの最短長は、5 文字から 15 文字の範囲で規定することができます。パスワードを設定する際は、規定を満たす長さのパスワードの設定が必要になります。
パスワードを構成する文字種に制約を加える事ができます。英字大文字、英字小文字、数字、記号をそれぞれ一定数以上含むパスワードのみが使用できるように制約条件を付けることができます。
同じパスワードを繰り返し再利用することを禁止することができます。最大で、過去 15 世代まで遡り、そのユーザが過去に利用したパスワードの再利用を禁止することができます。
WebRelease は、設定されているユーザのログインパスワードの PBKDF2 ハッシュのみを保管しています。パスワードそのものは保管していません。
ユーザプロファイル
ユーザアカウント作成時に「氏名」「所属」「メールアドレス」などのユーザプロファイルを登録します。ユーザプロファイルはユーザ本人またはシステム管理ユーザによって随時設定を変更することができます。
ユーザ種別
WebRelease のユーザ種別には「一般ユーザ」と「システム管理ユーザ」があります。
システム管理ユーザはシステム全域で全ての権限を行使することができます。システム管理ユーザが「一般ユーザ」に「システム管理ユーザ」属性を付与することで、そのユーザは「システム管理ユーザ」として振る舞えるようになります。システム管理ユーザは複数人設定可能です。
ユーザアカウントの有効期限
ユーザアカウントには有効期限が設定可能です。有効期限の設定はシステム管理ユーザが行います。ユーザアカウントが期限切れになるとログインができなくなります。期限切れになったユーザアカウントについては、システム管理ユーザが有効期限の延長または解除をすることで復活することができます。
ユーザの休止
システム管理ユーザは、アカウントを「休止」設定することができます。休止設定されているアカウントではログインできません。
セッションタイムアウト時間
セッションタイムアウト時間とは、ユーザが WebRelease にログインした状態で、なにも操作せずに放置した場合の自動ログアウトまでの時間です。ユーザごとにセッションタイムアウト時間を 10 分から 1,500 分 (25時間) の間で設定することができます。
ユーザの削除
不要になったユーザアカウントは削除することができます。複数のユーザアカウントを選択して一括して削除することもできます。
ログインユーザの一覧表示
その時点でWebReleaseにログインしているユーザの一覧を表示することができます。一覧にはアカウントのIDやログイン時刻の他に、そのユーザのアクセス元IPアドレス、ユーザのブラウザ種別(User-agent)、作業中のサイト等も表示されます。
ログイン履歴
WebReleaseへのユーザのログイン及びログアウトの履歴を見ることができます。履歴にはログインしたアカウントのID、ログイン時刻、ログアウト時刻、アクセス元IPアドレス、ユーザのブラウザ種別(User-agent)等が表示されます。
その他
登録可能なユーザの数に制限はありませんが、画面の構成や WebRelease の想定利用規模から、数千ユーザ程度が事実上の上限となります。
サイト運営管理機能
1台の WebRelease サーバで複数のサイトを管理することができます。ライセンス上は1台の WebRelease サーバで管理できるサイト数には制限はありませんので、いくつでもサイトを作成して運営管理することができるのですが、実際にはサーバの性能により管理できるサイトの数の上限が発生します。
サイトの作成
サイトは誰でも作成することができます。サイト作成直後にはそのサイトを作成したユーザが、そのサイトのマネージャー権限を持つ最初のスタッフとなります。その後、他のユーザをスタッフに任命してゆくことでサイトを運営管理するチームを構成します。サイトの作成をシステム管理ユーザに限定する設定も可能です。
サイトのスタッフ
ユーザはサイトのスタッフに任命されると、そのサイトの運営に参画できるようになります。スタッフに任命されていないユーザはサイトの運営には一切参画できません。
任命したスタッフには、そのサイト内での役割(権限)を割り当てます。サイトのスタッフに割り当てることができる役割は以下の4種類です。
- ライター
-
ページを作成/編集できます。
- エディター
-
ページの公開/公開終了を管理することができます。
- デザイナー
-
テンプレートを作成/編集できます。
- マネージャ
-
スタッフの任命や役割の設定ができます。
一人のスタッフに複数の役割を組み合わせて割り当てることができます。スタッフの任命や解任、役割変更は、そのサイトのマネージャー権限を持つスタッフが随時行います。
スタッフごとに利用可能なテンプレートのセットを指定することができます。 また、スタッフごとにアクセスを禁止するページフォルダを複数設定することができます。
サイトリソース
サイトには、画像や添付ファイルなど、サイト全体で共通に使うリソースをサイトリソースとして登録しておくことができます。サイトリソースはテンプレートの「展開」や「メソッド」から参照することができます。
WebRelease には YUICompressor が組み込まれています。ファイル名のサフィックスが js または css であるリソースに関しては、圧縮および難読化を行なってから公開サーバに配信する指定が可能です。
サイトリソースの数には特に制限はありません。ただしユーザインタフェースの面から、数百個程度が事実上の上限になります。
サイトのエキスポート
サイトデータ全体をサイトアーカイブファイルとしてエキスポートすることができます。エキスポートの操作はブラウザから行います。エキスポートされたサイトはサイトアーカイブファイルとして PC の「ディスクに保存」されます。
エキスポートされたサイトアーカイブファイルは、自もしくは他の WebRelease にインポートすることができます。
サイトのエキスポート時には、パスワードを設定することで、ダウンロードされるサイトアーカイブファイルを暗号化(128bit AES)して保護することもできます。
サイトのエキスポートはシステム管理ユーザまたはそのサイトのマネージャーだけが行える操作です。
エキスポートしたデータをサイトデータのバックアップとして保存することもできます。
サイトのインポート
エキスポートされたサイトアーカイブファイルは、自もしくは他の WebRelease にインポートすることができます。サイトをインポートすると、そのサイトがエキスポートされた時の状態を完全に再現することができます。
サイトのインポートはシステム管理ユーザだけが行える操作です。
サイトの閉鎖
サイトは閉鎖することができます。閉鎖されたサイトは、一般ユーザにはあたかも削除されたかのように見えなくなります。閉鎖されているサイトへはシステム管理ユーザだけが立ち入ることができます。
閉鎖されたサイトはいつでも閉鎖を解除することができます。リニューアルを終えた後の旧サイトを閉鎖した状態で保全する場合などに使用します。
サイトの削除
不要になったサイトは削除することができます。
テンプレート管理機能
WebRelease では、全てのページはテンプレートから作られます。サイト内にはいくつでもテンプレートを作成することができます。サイトをまたがって共有するテンプレートは作ることはできません。
文書型の定義
「要素」を組み合わせて文書型を定義します。必要なタイプの「要素」を選んでそれに名前をつけて並びを指定してゆくことで文書型を定義します。
「グループ項目」と呼ばれる要素を使うことで要素をツリー状(構造体)に構成することができます。グループ項目は自由に入れ子(nest)にすることができます。
「セレクタ」と呼ばれる要素を使うことで、ツリーの形状をコンテンツ入力時に指定することができます。セレクタはグループ項目と似ていますが、そのセレクタの下位に定義されている構造の一つをコンテンツ入力時にコンテンツ入力者が選択して入力する点がグループ項目と異なります。セレクタとグループ項目が混在した構造を定義することができます。
要素には繰り返しの指定ができます。
文書型の全体、または一部分を「コンポーネント」として定義することができます。よく利用する文書構造に対応したコンポーネントを準備しておくことでテンプレートの作成を効率化できます。
要素のタイプ
要素の型は下記の15種類が用意されています。
- 1行テキスト
- 複数行テキスト
- WYSIWYGエディタ
- ラジオボタン
- ポップアップボタン
- チェックボックス
- 年/年月/年月日/年月日時分/年月日時分秒
- 目次
- リンク
- イメージ
- 添付ファイル
- XMLリーダ
- コンポーネント
- グループ項目
- セレクタ
「WYSIWYGエディタ」は、コンテンツの入力を WYSIWYG で行える要素です。この要素を使うことで、ページ全体の構成や導線をテンプレートでコントロールしながら、細部を WYSIWYG エディタで自由に編集することができるテンプレートを作成することができます。WYSIWYG エディタの機能は下記の通りです。
ボールド,イタリック,下線,打ち消し線,下付き添字,上付き文字,特殊文字挿入,左揃え,中揃え,右揃え,両端揃え,順序付き箇条書き,箇条書き,インデント,アウトデント,ブロック引用,書式,フォント,フォントサイズ(pt/px/%),テキスト色,テキスト背景色,貼り付け,プレーンテキスト貼り付け,ワード文書から貼り付け,テーブル挿入/編集,横罫線,リンク挿入/編集,アンカー挿入/編集,イメージ挿入/リサイズ/圧縮/回転,Undo/Redo,検索/置き換え,全てを選択,ソース編集,ブロック構造の表示,フォーマット削除
上記機能から必要な機能のみを選択し機能を限定した WYSIWYG エディタを必要な数だけ定義して使い分けることが可能です。WYSIWYG エディタに関しては、入力文字数の最小文字数、最大文字数および、WYSIWYG エディタ内で使用可能な画像の幅、高さ、ファイルサイズ、添付ファイルのファイルサイズを規定することができます。
「目次」は、ページのリストを作りだすための要素です。目次を使うと、特定のテンプレートで作成されたページをリスティングすることができます。
テンプレートの「展開」の中では、目次にリスティングされているページに対してwr-forとwr-ifといった WebRelease の拡張タグを使って条件に合うページを選別したりsort()関数で並べ換え等することで、様々なリスティング (マルチインデックス) の生成が可能です。リスティングされたページ群をベースに、リスト表示を作成したり、ページ間の導線(リンク関係)を生成することができます。目次にリスティングされたページから直接値を取り出して「目次」を保有している側のページにリスト中のページの一部(ページのタイトルやサマリ文、サムネイル画像など)を埋め込むことが可能です。
「XMLリーダ」はRSSフィード等を取り込む時に使用する要素です。ページ作成時には「XMLリーダ」要素に対してはフィードの URL とフィードをポーリングするインターバルを指定します。展開中では「XMLリーダ」要素からは、取得したフィードの文書を DOM の様に参照することができます。取得可能な XML の形状に特に制限はありません。いわゆる RSS フォーマットでない XML も取り込むことができますので、データベースや他システムとの連携に応用することができます。
「1行テキスト」と「複数行テキスト」は文章を入力するための要素です。入力文字数の最小、最大、初期値を規定することができます。WebRelease には markdown プロセッサが組み込まれています。「複数行テキスト」の場合には、必要に応じて markdown 記法を使うこともできます。
「イメージ」は画像の入力に使用します。gif、jpg、png、bmp、webP が使用できます。イメージについては、幅、高さ、ファイルサイズの最大値を規定することができます。また、拡大、縮小、回転 ( 90°単位) が可能です。入力されたファイルが Exif Orientation 情報を持っていて回転やミラーの指定がなされている jpeg ファイルの場合、入力時に Orientation 情報に指定されているとおりの回転やミラーの処理が行われた上で Orientation 情報は削除されます。
「添付ファイル」は PDF などの任意の添付ファイルを入力するときに使用します。ファイルサイズの最大値を規定することができます。
展開
「展開」は作成されたページにマークアップを加えて最終的なコンテンツを生成するためのものです。
展開中には「要素」の値を埋め込むことができます。展開中では、繰り返しのための wr-for や条件判定のための wr-if 等の拡張タグを使うことができます。また、展開結果に埋め込む値を加工するために「関数」を使うことが可能です。
展開中では数値演算が行えます。(2進10進変換誤差を生じない演算が行えます)
展開により生成されるコンテンツは HTML や XML に限定されることはありません。テキストで表現可能なコンテンツであれば、RSS や様々な XML 文書、また、PHP 等スクリプトを含むコンテンツを幅広く生成することが可能です。
特定の HTML 規格に限定されないため、様々なデバイス向けのコンテンツの生成が可能です。また、JavaScript などを使用してクライアントサイドで加工して使用することを前提とするような、データファイルの生成も可能です。
メソッド
展開の一部分を生成するために、「メソッド」を定義して使用することが可能です。一つのテンプレート中に複数のメソッドを定義することができます。
メソッドは展開中や他のメソッドから、関数のように呼び出して使用します。パラメタを持つメソッドも定義可能です。
メソッドは目次やリンク要素経由で他のページから呼び出すことも可能です。また、コンポーネントに定義されているメソッドを呼び出すことも可能です。メソッドは再帰呼出が可能です。
展開を複数のメソッドに分解して作成することでテンプレートの見通しがよくなり、メンテナンス性や再利用性が向上します。
コンポーネント
コンポーネントを定義して使用することが可能です。コンポーネントはテンプレートとほぼ同じ機能を持っていますが、他のテンプレートまたは、コンポーネントに組み込んで使用します。
コンポーネントには「展開」は定義できませんが、任意個のメソッドを定義することができます。
コンポーネントにも文書型を定義することができます。または、文書型の定義を持たない、メソッドのみのコンポーネント (ライブラリのようなコンポーネント) も作成することができます。
コンポーネントを使うことで、局所性を高めることができ、テンプレートのメンテナンス性と再利用性が向上します。
関数
展開中では、展開を生成するために関数が利用できます。下記の関数を使用することができます。
add, allObjects, allPages, channel, channelCookieName, channelName, codePointAt, comma3, concatenate, contentType, count, currentTime, divide, encodeURI, encodeURIComponent, encoding, endsWith, fileName, fileSize, find, firstElement, folder, formatDate, formatDateRFC2822, formatDateW3CDTF, fullURL, gengou, getXML, group, halfwidth, hasElement, hasMethod, head, height, indexOfPage, isEven, isFirstElement, isFirstPage, isLastElement, isLastPage, isNotFirstElement, isNotLastElement, isNotNull, isNotPreview, isNull, isNumber, isOdd, isPreview, jstr, kmg1000, kmg1024, lastElement, lastModifiedDate, length, multiply, nextElement, nextPage, number, pageCreatedDate, pageID, pageRevision, pageTitle, pageWithPageID, parseDate, parseDateRFC2822, parseDateRFC2822Relaxed, parseDateW3CDTF, path, prevElement, prevPage, previewClock, previewLanguage, quote, remainder, replaceAll, replaceFirst, resourceURL, resourceWithName, revisionCreatedDate, rtlCount, rtlRatio, scheduledEndDate, scheduledStartDate, searchText, setScale, siteTimeZone, sort, split, startsWith, string, stripTags, substring, subtract, suffix, tail, templateName, thisPage, toEntityRef, toLowerCase, toUpperCase, trim, unescapeEntities, unsplit, width
拡張タグ
展開中では拡張タグが使えます。
- wr-if wr-then wr-else wr-conditional wr-cond wr-switch wr-case wr-default 条件判定
- wr-for ループ
- wr-break ループからの脱出
- wr-return メソッドから値を返す
- wr-variable wr-append wr-clear 展開作成時に使う一時的な変数の定義と操作
- wr-error 条件による強制的なコンテンツ生成エラー
- wr-- と wr-comment 展開中にコメントを記述
テンプレートリソース
テンプレートにもリソースを定義することができます。テンプレートごとに決まるヘッダやフッタに使うイメージ等をテンプレートリソースとして登録しておくことができます。
テンプレートリソースには、画像類だけでなく、添付ファイルや javascript などのスクリプト類も定義しておくことができます。
WebRelease には YUICompressor が組み込まれています。ファイル名のサフィックスがjsまたは css であるリソースに関しては、圧縮および難読化を行なってから公開サーバに配信する指定が可能です。
テンプレートリソースの数には特に制限はありません。ただしユーザインタフェースの面から、一つのテンプレートに設定可能なリソースの数は、数十から数百個程度が事実上の上限になります。
文字コード
テンプレートには、展開結果を公開サーバに配信する時に使用すべき文字コードを指定することができます。指定可能な文字コードは下記のいずれかです。
- 日本語 ISO-2022-JP
- 日本語 EUC-JP
- 日本語 Shift_JIS
- Latin1 ISO-8859-1
- Latin2 ISO-8859-2
- 韓国語 ISO-2022-KR
- 韓国語 EUC-KR KSC5601 EUC エンコーディング
- 簡体字中国語 GBK
- 簡体字中国語 GB2312
- 繁体字中国語 香港拡張 Big5_HKSCS
- 繁体字中国語 Big5
- 繁体字中国語 CNS11643 (Plane 1-3 ) EUC エンコーディング
- Windows 日本語 MS932
- Windows 韓国語 MS949
- Windows 繁体字中国語 MS950
- Unicode UTF-8
文字コードとして「チャネルのエンコーディングに従う」という指定を行うことができます。その場合、そのテンプレートで生成されるコンテンツの文字コードは、チャネルに指定されている文字コードとなります。
出力フィルタ
テンプレートごとに、生成されるコンテンツに対して下記のフィルタを設定することができます。
- 全角で表記された英字(AからZとaからz)を対応する半角表記に変換する
- 全角で表記された数字(0123456789)を対応する半角表記に変換する
- 全角で表記された記号(!”#$%&’()*+,ー./:;<=>?@[\]^_`{|}〜)を対応する半角表記に変換する
- 半角カタカナ(カタカナと記号「」。、と濁点と半濁点)を対応する全角表記に変換する
- 全角スペースを除去する
- 改行コードをLF(0x0a)に統一する
コンテンツサイズ制限
展開の実行結果のサイズの上限を設定することができます。これにより、誤ったテンプレートやコンテンツ入力による、大きすぎるページの生成を抑止することができます。設定可能なサイズ上限は1K / 10K / 1M / 10M / 50M / 無制限のいずれかです。
テンプレートのリビジョン
テンプレートはリビジョンとして保全することができます。保全してあるリビジョンを指定して、テンプレートをその時の状態に戻すことができます。保有可能なリビジョン数には特に制限はありません。
テンプレートフォルダ
作成したテンプレートはテンプレートフォルダを使って管理します。テンプレートフォルダの階層構造は自由に組み立てることができます。
テンプレートのダウンロードとアップロード
テンプレートはダウンロードすることができます。また、アップロードすることもできます。これにより、サイト間または WebRelease 間でテンプレートを移動(コピー)することができます。
テンプレートの使用禁止設定
テンプレートを「使用禁止」に設定することができます。使用禁止に設定されているテンプレートは、新規ページを作成する際に選択できなくなります。リニューアル等によりもはや使われることのなくなったテンプレートを使用禁止にすることで、ページ作成時にテンプレートを選択しやすくなります。
テンプレートの削除
不要になったテンプレートは削除することができます。テンプレートを削除すると、そのテンプレートを使って作成された全てのページが削除されます。テンプレートには、削除を禁止するロックをかけることができます。
テンプレートの検索
検索ワードを指定して、そのワードを含むテンプレートを一覧表示することができます。また、一覧からそのテンプレートの編集を開始することができます。
テンプレート・プロファイラ
テンプレート・プロファイラを使うことで、テンプレートの展開、コンポーネントのメソッド、組込み関数について、それぞれが呼び出された回数と、そのメソッドまたは関数内で消費された時間をミリ秒およびマイクロ秒単位で計測することができます。また、それぞれのメソッドや関数がどのメソッドや展開から何回呼び出されたかも調べることができます。
テンプレート・プロファイラを使えば、処理に時間がかかっているメソッドや呼び出し回数の多いメソッドや関数を調べることができるので、効率よくテンプレートの性能改善が行なえます。
プロファイルの取得は FTP 実行時に行なわれます。プロファイラは普段は OFF にしておき、プロファイル取得を行ないたいときだけ ON にした状態でFTPを実行することでプロファイルを取得することができます。
取得したプロファイル情報はダウンロードすることができます。
その他
ページ作成後にテンプレートの展開を修正することで、そのテンプレートで作成されている全ページのデザインを一括して変更することができます。
ページ管理機能
ページの作成
「ページ」はテンプレートから作成します。ページ編集画面から、テキストや画像、添付ファイルなど、ページを構成するコンテンツを入力することでページの作成と編集を行います。
ページを編集するためのページ編集画面は、そのページに指定されているテンプレートの「文書型」から自動生成されます。
ページの状態
ページは下記の6種類の状態を通じて管理されます。
- 編集中
-
いずれかのスタッフが編集作業を行っている状態。他のスタッフはそのページを操作することはできません。
- 編集完了
-
編集作業が完了した状態。他のスタッフがページを編集したり、公開操作することができます。
- 公開待
-
ページの公開ボタンがクリックされ、公開を待っている状態。ページは次回 FTP で公開されます。
- 公開中
-
公開サーバに転送された状態。ページのコンテンツは公開サーバに転送され、公開されています。
- 公開終了待
-
ページの公開終了ボタンがクリックされた状態。ページは次回の FTP で公開終了されます。
- 公開終了
-
公開サーバ上からページに関連するコンテンツが削除された状態。WebRelease 側にはコンテンツデータは残されていますが、公開サーバ上からはページ、及び、そのページに関連するファイルは削除されています。
リビジョン管理
ページはリビジョン管理できます。任意の時点で、編集中のページのリビジョンを保存することができます。一旦公開したページのリビジョンは、自動的に書き込み禁止のリビジョンとして保全されます。
リビジョンごとに公開履歴(公開時刻、公開終了時刻)が記録されます。
リビジョンの復旧
保全されているリビジョンを取り出して再公開(復旧)することができます。ページの修正に誤りが発見され、修正前の状態に即座に戻す必要が生じた場合でも、ページを以前の状態にすぐに戻す (ロールバックする) ことができるようになっています。ページをロールバックすると関連する全てのリンク関係もロールバックされます。
リビジョンの削除
不要になったリビジョンは削除することができます。また、あるページの複数のリビジョンを選択して一括して削除することができます。
画像の加工
ページ編集画面では、コンテンツに使用する画像のサイズ変更と90°単位の回転を行うことができます。
WebRelease はオリジナル画像は保持しません。例えば、WebRelease 上で画像の縮小を行うと、後で拡大しても元の解像度には戻りません。
公開期間指定
ページごとに公開期間を指定することが可能です。FTP 設定との組み合わせで、指定時刻での自動公開開始や自動公開終了が可能です。
語句と文字のチェック機能
WebRelease には、コンテンツ中に使用されている語句や文字をチェックする機能があります。 また、そのチェックを行うための辞書を管理する機能があります。 辞書はサイトごとに作成します。サイトをまたがった辞書は作成できません。 辞書は下記の4種類です。
- 使用禁止語辞書
-
コンテンツ中での使用が禁止されている語句を登録します。 コンテンツ中に該当する語句が使われている場合、ページ編集画面の該当箇所にエラーが表示されます。
- 文字置換辞書
-
アクセシビリティや文字化けの可能性など、さまざまな観点から使用しない方がよいと考えられる文字を、その代替表現とともに登録します。 ( ⅓ を 1/3 に書き換えるなど )コンテンツ作成中に該当する文字が使われている場合、ページ編集画面の該当箇所に警告と代替表現が表示されます。
- 書き換え推奨語辞書
-
コンテンツ中での使用は禁止するほどではなくても、他の表現に置き換える可能性を考えるべき語句を、その代替表現とともに登録します。 (「支那竹」を「メンマ」に書き換えるなど) コンテンツ中に該当する語句が使われている場合、ページ編集画面の該当箇所に警告と代替表現が表示されます。
- 書き換え抑止語辞書
-
他の辞書に登録された語句について、例外を登録します。 人名や地名など、使用に問題がないと考えられる語句を登録しておくことで、コンテンツ作成時のエラーや警告を抑止することができます。
ページ編集画面に書き換え候補が表示された場合、書き換えに使用する代替表現を選ぶことで該当表現を代替表現に自動で書き換えることができます。
チェックの結果、警告やエラーがあっても、ページを公開することは可能です。 語句や文字の使用の可否の最終判断は、コンテンツ制作者または承認者に委ねられます。
同じ辞書に同じ語句を重複して登録することで、ページ編集画面中に複数の書き換え候補を表示できるようになります。
辞書への語句の登録と削除は、管理画面から行うことができます。 辞書は CSV 形式のファイルとしてダウンロードすることができます。 また、CSV 形式のファイルとして準備した辞書定義をアップロードして一括して辞書登録することができます。 辞書ごとに、その辞書を使用しない設定にすることもできます。
ページのプレビュー
作成したページはいつでもプレビューすることができます。プレビューはプレビューウインドウに表示されます。プレビュー用に専用のウインドウを使うことで、ウインドウに対するオペレーションやスタイルシート中での absolute や fixed などの指定を含むコンテンツも正確にプレビューすることができます。
プレビュー時にはプレビューの対象の時刻を指定することができます。ページに指定されている公開期間において、そのページがどのような内容になるかを時刻を指定してプレビューすることで事前に確認することができます。
プレビューは即座に行えます。事前のコンテンツ生成などの操作は必要ありません。
複数チャネルへのコンテンツ配信を行っている場合には、プレビューしたいチャネルを指定してプレビューすることができます。 この機能により、各チャネルに配信されるコンテンツを事前に確認することができます。
スマートフォンなどの実機を使用してのプレビューも可能です。 実機からプレビュー URL に簡単にアクセスするための QR コード表示機能があります。 セキュリティを確保するために、実機プレビュー用の URL は One Time URL ( 使い捨てURL) が使用されています。
リビジョン比較
あるページの任意の二つのリビジョンを指定して、その差分を表示することができます。比較の表示方法は下記の 6 種類から選べます。
- 要素レベルでの比較表示
-
両リビジョンの要素同士を比較し、違いのある要素についてその違いを表形式で表示します。リソース、画像、添付ファイルなどの違いも表示されます。要素の追加や削除があればそれも検出され表示されます。
- 差分を左右対比して表示
-
両リビジョンから生成されるコンテンツの違いを左右に対比する形で比較表示します。旧リビジョンから削除された部分は赤色、新リビジョンに追加された部分は緑色で表示されます。画像や添付ファイルの変更は比較表示には現れません。
- 差分を行単位で表示
-
両リビジョンから生成されるコンテンツの違いを行単位で比較表示します。旧リビジョンから削除された部分は赤色、新リビジョンに追加された部分は緑色で表示されます。画像や添付ファイルの変更は比較表示には現れません。
- 差分をビジュアルに表示(1)
-
比較画面には、比較対象となっているページをプレビューする画面が表示されます。比較画面中では、旧リビジョンから削除された部分は赤色、新リビジョンに追加された部分は緑色で表示されます。この方式で差分を見ることができるのはテキストの差分のみです。画像や添付ファイルなどの違いは比較表示には現れません。また、HTML 以外は比較できません。
- 差分をビジュアルに表示(2)
-
比較画面には、比較対象となっている二つのリビジョンの、旧リビジョン側をプレビューする画面が表示されます。比較画面中では、旧リビジョンにあり、新リビジョンでは削除されている部分が赤色で表示されます。この方式で差分を見ることができるのはテキストの差分のみです。画像や添付ファイルなどの違いは比較表示には現れません。また、HTML 以外は比較できません。
- 差分をビジュアルに表示(3)
-
比較画面には、比較対象となっている二つのリビジョンの、新リビジョン側をプレビューする画面が表示されます。比較画面中では、旧リビジョンになく、新リビジョンで追加されている部分が緑色で表示されます。この方式で差分を見ることができるのはテキストの差分のみです。画像や添付ファイルなどの違いは比較表示には現れません。また、HTML 以外は比較できません。
比較対象のリビジョンは、比較画面中で自由に選択できます。
ページリソース
ページにもリソースを定義することができます。ページ中に HTML を直接記述し、その HTML から画像や添付ファイルを参照する必要がある場合などでは、画像や添付ファイルをページのリソースとして登録して使用することができます。ページのリソースは、ページの公開、公開終了と連動して、公開サーバへの配信、公開サーバからの削除が行なわれます。
ページリソースには、画像や添付ファイルだけでなく javascript や css なども登録することができます。
WebRelease には YUICompressor が組み込まれています。ファイル名のサフィックスが js または css であるリソースに関しては、圧縮および難読化を行なってから公開サーバに配信する指定が可能です。
ページリソースの数には特に制限はありません。ただしユーザインタフェースの面から、一つのページに登録可能なリソースの数は、数百個程度が事実上の上限になります。
公開スケジュール一覧
公開開始指定時刻や公開終了指定時刻が指定されているページについて、これから発生する公開・公開終了の予定を一覧することができます。
スケジュール一覧画面には、公開開始または公開終了が予定されているページの一覧が示されているだけでなく、それらのページの状態も表示されています。この画面を参照することで、マイルストーンに向けたページ制作の進捗状況の把握も可能となっています。
一括処理
対象ページをチェックボックスインタフェースを使って選び、それらに対して一括して操作することができます。可能な操作は下記のとおりです。
- 編集完了
- 公開
- 公開終了
- 公開開始指定時刻と公開終了指定時刻の設定
- ページのエキスポート
- 承認依頼
- 移動
- 削除
- 保護設定
- 一括ページ生成
一括ページ生成
CSV 型式ファイルでデータを準備しておき、それを使って一括して複数のページを作成することができます。
CSV ファイルを使って一度に作成できるページ数は 10,000 ページまでとなっています。この制限は一つのフォルダに一度にあまりに大量のページが作成されてしまうのを防ぐために設けられています。
ページエキスポート機能
WebRelease のページはページエキスポートファイルとしてダウンロードすることができます。ダウンロードしたファイルは同じ WebRelease だけでなく、他のWebReleaseにもインポートできます。
複数ページを ZIP ファイルにまとめて一括してエキスポートすることができます。
ページインポート機能
WebRelease は任意の形式のファイルをインポートすることができます。数千件程度のファイルであれば簡単に WebRelease に取り込むことができます。
WebRelease の外部で作成された HTML、スタイルシート、画像ファイル、テキストファイル、添付ファイルをインポートし、WebReleaseの管理下に組み込むことができます。また、PC上のフォルダごとインポートしたり ZIP ファイルにまとめておいたものをインポートすることもできます。インポートの過程でのエラーは保存され「ダッシュボード」画面で確認しながら個別に対処することができます。
既存ページへの上書きインポートも可能です。
フォルダ
作成したページはフォルダを使って管理します。フォルダ階層構造は自由に組み立てることができます。フォルダ階層は公開サーバ上でのディレクトリとのマッピングが可能です。
フォルダ中でのコンテンツの順序
フォルダにおかれているページやサブフォルダの並び順は、昇順、降順の他、Drag & Drop インタフェースでユーザが自由に指定することができます。
フォルダ中でのページやフォルダのならび順を公開コンテンツの構造に反映することができます。
フォルダで利用可能なテンプレートの指定
フォルダには、そのフォルダ以下にページを新規に作成する場合に利用可能なテンプレートを指定することができます。たとえば、ニュース記事を保持するフォルダには、ニュース記事作成に関連したテンプレートだけを指定しておくことで、ページ作成時に簡単にテンプレートが選択できるようになります。
テンプレートの指定は、親フォルダの設定を継承することもできます。または、サブフォルダに対して、親フォルダでの設定を強制することができます。
フォルダ以下へのページ作成の制限
フォルダに対して、そのフォルダの直下での新規ページの作成を禁止することができます。また、フォルダに対して、そのフォルダの直下での新規フォルダの作成を禁止することができます。
フォルダへの承認プロセスの指定
フォルダには「承認プロセス」を指定することができます。承認プロセスが「必須」と指定されているフォルダにページを作成しそれを公開する場合、指定されている承認プロセスのいずれかを通過することが必須となります。
フォルダに対して承認プロセスの指定を行うためにはマネージャー権限が必要です。フォルダの下にサブフォルダを作成すると、親フォルダに指定されている承認プロセスがサブフォルダに継承されます。
フォルダへのアクセス制限
フォルダに立ち入ることができるスタッフを制限することができます。フォルダに立ち入ることができないスタッフは、そのフォルダ内のコンテンツの作成や修正が行えません。
フォルダに立ち入ることができずフォルダ内のコンテンツの作成や修正が制限されていてもフォルダ内のコンテンツのプレビューまでは許されるスタッフと、そのフォルダに立ち入ることができず、さらにそのフォルダ内のコンテンツのプレビューさえも許されないスタッフを分離することができるようになっています。この機能によりIR情報や新製品情報など、そのコンテンツの存在さえも特定のスタッフ以外には秘匿する必要がある状況にも対応できるようになっています。
フォルダの各種設定の保護
フォルダは、サイトの構造を決める重要な要素となる場合があります。各フォルダに対して、フォルダに対する設定変更をデザイナー権限を持つスタッフ (サイトの構築に関わるスタッフ) に制限することができます。
ページの検索
検索ワードを指定して、そのワードを含むページを検索して一覧表示することができます。また、一覧からそのページをプレビューしたり、ページの編集を開始することができます。
検索対象となるリビジョンは、各ページの最新のリビジョンです。例えば、公開終了になった過去のリビジョンは検索対象になりません。
検索は、いずれかのフォルダで行ないます。検索を行なったフォルダ以下が検索の対象となります。トップのフォルダで検索を行なえば全ページを対象にした検索が可能です。
公開承認管理機能
承認プロセス
サイトには任意個の「承認プロセス」を定義することができます。承認プロセスは「承認ステップ」を連結することで定義します。承認プロセスを構成する承認ステップの数は最大で 5 段階までです。
承認プロセス中の任意のステップについて「スキップを許可」する指定が行えます。
承認ステップ
サイトには任意個の承認ステップを定義することができます。承認ステップには、サイトのスタッフからメンバを選任して承認担当者を指定します。(複数可)
各メンバには、「承認権限」「通知メール受け取りの可否」「承認遅延警告メールの受け取りの可否」を指定することができます。必要であれば、承認権限を持たずに承認依頼メールや承認遅延警告メールの受け取りだけを行うオブザーバ的なメンバも作成することができます。
承認ステップには、必要に応じて承認遅延警告メールを発送する設定が行えます。このメールは、承認依頼が指定された滞留時間を超えて処理されずに滞留した場合に自動発信されます。滞留時間は1から48時間までは1時間刻みで、それ以降は日単位で最長10日まで指定できます。
承認依頼
ページを作成したら、そのページが保持されているフォルダに指定されている承認プロセスの一つを選んで、そのページの公開承認依頼を作成することができます。
作成された承認依頼は、承認プロセス中の各承認ステップで、その承認ステップの承認担当者の「承認」または「差戻」の判断を仰ぎながら承認プロセスを進行し、プロセスを完了するとページが公開されます。
公開承認のプロセスを進行中のページは、処理中の承認ステップの承認担当者以外は編集することはできません。
承認依頼時には、必要に応じて、関係者に向けた承認依頼メールを発送することができます。メールのサブジェクトと本文は自動生成されますが、必要があれば、発送前に編集することができます。
一括承認依頼
複数のページを一括して承認依頼することができます。フォルダ中の複数のページからチェックボックスインタフェースを使って承認依頼を行う対象のページを選択し、一括して承認依頼を行うことができます。一括承認依頼を行うと、承認依頼メールは一本化されて発送されます。
承認と差戻
承認ステップに到着した承認依頼は、その承認ステップの承認担当者による「承認」または「差戻」の判断により処理されます。
「承認」の場合、後続の承認ステップがある場合には、承認と同時に後段の承認ステップへの承認依頼を行います。後続の承認ステップがない場合には、承認したページが公開されます。
「差戻」の先は、常に承認依頼元の承認ステップまたは依頼者となります。
承認担当者は、承認する上で必要な修正を加えた上で承認することができます。または、自分で修正を行わずに、必要な修正を指示して差戻すこともできます。
承認や差戻を行った場合には、同時に承認完了通知メール、承認依頼メール、差戻通知メールを発送することができます。各メールのサブジェクトと本文は自動生成されますが、発送前に編集することもできます。
承認依頼の承認プロセス通過状況は、承認依頼メール、承認完了通知メール、差戻通知メールの内容とともに全て記録されます。
承認依頼フォルダ
承認依頼は、承認依頼フォルダに分類して管理することができます。承認依頼フォルダの階層構造は自由に組み立てることができます。承認依頼フォルダ中の承認依頼は、一括して他の承認依頼フォルダに移動することができます。
一括承認
ある承認依頼フォルダ以下の承認依頼に対して、一括して承認を行うことができます。この機能を使って、複数のページが関連する制作工程を効果的に進行管理することができます。
承認依頼一覧
承認プロセスを進行中の承認依頼は「承認依頼一覧」画面で一覧できます。表示は「自分に関係のある承認依頼」と「全件」を切り替えることができます。
マルチデバイス配信
WebRelease は、一つのページから各種デバイスに最適化したコンテンツを生成して配信することができます。また、アクセスしているデバイスのカテゴリを判別して最適なコンテンツが置かれている URL に誘導することができます。
チャネル
一つのサイトには複数の「チャネル」を作成することができます。チャネルは、想定するデバイスのカテゴリの数だけ作成します。例えば、PC チャネル、スマートフォンチャネルなどを作成して使用します。チャネルの数には制限はありませんが、WebRelease の設計上の想定最大チャネル数は 5 程度です。
コンテンツの配信先 ( FTP/SFTP 先 ) はチャネルごとに指定します。従って、チャネルごとに異なる公開 Web サーバに向けたコンテンツの配信ができます。
配信には FTP または SFTP が使用できます。また AWS S3 への直接配信もできます。コンテンツの配信に FTP 接続を使用する場合には PASV の指定が可能です。
SFTP 接続を使用する場合、ユーザ名とパスワードを使った認証、または公開鍵認証を選択することができます。公開鍵を SFTP サーバ側に置き、WebRelease に秘密鍵ファイルの場所を設定することで、公開鍵認証による接続が可能です。WebRelease には鍵ペアを生成する機能はありません。鍵生成は別途行ってください。接続先サーバの fingerprint チェックを行うことができます。
チャネルのコンテンツ配信先には、他のチャネルの配信先として指定されているディレクトリの、直下のサブディレクトリを指定することもできます。
各チャネルには文字コードを指定することができます。 例えば、PC チャネルには Shift_JIS を指定し、スマートフォンチャネルには UTF-8 を指定するといったことができます。
コンテンツの配信を行う時、WebRelease はチャネルごとにコンテンツの生成と配信を独立して行います。 テンプレートやコンポーネントの「展開」や「メソッド」の中では、処理対象となっているチャネルを調べながら、チャネルごとに異なるコンテンツを生成します。 これにより、PC、スマートフォン、タブレットなどに対して、それぞれのデバイスに最適化されたコンテンツを生成し配信することができます。
各チャネルに配信されるコンテンツの中で、チャネルごとに最適化されるのは「展開」と「メソッド」から生成される部分 ( 主に html や css ) です。コンテンツ構成は全チャネルで同一になります。コンテンツ構成を同一に維持することで SNS などで共有され流通する URL をクロスデバイス化することができます。
チャネルごとにコンテンツの生成と配信を独立して実行するため、チャネル数が2倍になるとコンテンツ生成時間 ( FTP/SFTP時間 ) も約2倍必要になります。
チャネル選択機能
チャネル選択機能は、ユーザが使用しているデバイスのブラウザが提示する User-Agent から、そのデバイスが参照すべき「チャネル」を決定します。そして、アクセスをそのチャネルの URL に誘導 (Redirect) します。
WebRelease のチャネル選択機能は apache の mod_rewrite に依存しています。チャネル選択機能を動作させるためには、公開 Web サーバは mod_rewrite が使える apache 2.0 以降である必要があります。
WebRelease は mod_rewrite 用の設定を .htaccess として自動生成して公開 Web サーバにアップロードします。 mod_rewrite は WebRelease が生成した .htaccess に従って、アクセスを最適なチャネル (URL) にリダイレクトします。
デバイスをどのチャネルに誘導するかは、ルールで指定します。ルールにはパターンをいくつか指定します。 そのパターンにマッチする User-Agent を持つブラウザは、ルールに指定されたチャネルにリダイレクトされます。ルールは必要なだけ作成することができます。
アップロードする .htaccessの ファイル名は変更することができます。.htaccess の自動アップロードを行わない指定もできます。カスタマイズした独自の .htaccess を使用することもできます。
コンテンツ配信管理機能
WebRelease は入力されたコンテンツデータから静的コンテンツ (html) を生成し、チャネルを経由して公開 Web サーバに FTP または SFTP にて配信します。また、Amazon S3 に対して直接コンテンツを配信することもできます。コンテンツの配信は、全チャネルに対して同時に行われます。
コンテンツ配信の起動モード
コンテンツ配信の起動モードは、下記の4種類から選ぶことができます。
- AUTO
-
ページ作成後にそのページの「公開」ボタンを押すとコンテンツ配信が実行されます。また、ページに指定されている「公開開始指定時刻」または「公開終了指定時刻」に連動してコンテンツ配信が実行されます。
- SCHEDULED
-
ページに指定されている「公開開始指定時刻」または「公開終了指定時刻」に連動してコンテンツ配信が実行されます。
- MANUAL
-
手動でコンテンツ配信を実行します。
- OFF
-
コンテンツ配信は実行されません。
コンテンツ配信予約
指定した年月日時分にコンテンツ配信を実行するように指定することが可能です。または、指定時刻に繰り返しコンテンツ配信を実行するようにスケジューリングすることが可能です。繰り返しは以下のいずれかから選べます。
- 毎日
- 月曜日から金曜日の毎日
- 月曜日以外の毎日
- 火曜日以外の毎日
- 水曜日以外の毎日
- 木曜日以外の毎日
- 金曜日以外の毎日
- 土曜日以外の毎日
- 日曜日以外の毎日
- 毎週月曜日
- 毎週火曜日
- 毎週水曜日
- 毎週木曜日
- 毎週金曜日
- 毎週土曜日
- 毎週日曜日
コンテンツ配信の実行予約は、全チャネルに対して行われます。
コンテンツ配信ログ
コンテンツ配信の実行ログを画面で参照することができます。また、CSV 型式ファイルとしてダウンロードすることができます。ログ保存日数は設定可能です。特定のチャネルのコンテンツ配信ログを抽出して表示、および、ダウンロードすることができます。
URL衝突検出機能
コンテンツ中の URL 衝突検出機能があります。URL 衝突を検出した時にはコンテンツを配信せずにエラーだけを記録します。
WebRelease は、ページや画像、添付ファイルなどのファイルには、ユニークなファイル名を自動で割り当てます。WebRelease が自動で割り当てたファイル名が衝突を起こすことはありませんが、SEO 等のニーズからファイル名を手動で設定する必要が生じることもあります。この機能は、手動で設定したファイル名が不注意によって衝突してしまうことを防ぐためのものです。
静的コンテンツ生成
WebRelease はコンテンツ配信時に全てのページについてコンテンツ生成を行い、前回配信時点と比較して差分のあるページだけを公開サーバに配信します。差分の有無にかかわらず、全コンテンツを配信することもできます。
CPUを複数搭載するマシンや、マルチコア CPU を搭載しているマシン上では、コンテンツ生成処理を並列処理できるようになっています。並列処理可能なマシン上ではそのコア数や CPU 数に応じて静的コンテンツ生成時間は大幅に短縮されます。
コンテンツ配信エラー通知メールと実行通知メール
コンテンツ配信の実行中に何らかのエラーが発生した場合、エラーの発生を指定のメールアドレス(複数可)に通知することができます。また、コンテンツ配信を実行した結果、何らかのファイルの公開サーバへのアップロード、または、公開サーバ上のファイルの削除が実行された場合に、コンテンツ配信の実行完了を通知するメールを指定のメールアドレス(複数可)に送信することが可能です。
操作履歴機能
ユーザのログイン/ログアウトの履歴が記録されます。また、ページ、テンプレート、その他各種設定に関しても操作履歴が記録されます。
ユーザは随時これらの履歴を参照することができます。操作履歴は月単位で ダウンロードと削除が可能です。
グローバル機能
英語インタフェース
WebRelease は日本語と英語のインタフェースを持っています。
WebRelease を利用するユーザのブラウザの言語設定が日本語以外に設定されている場合には、英語インタフェースで動作します。英語インタフェースではエラーメッセージを含め、全インタフェースが英語化されます。
サイトごとにデフォルトの言語として、日本語または英語を指定することができます。 ユーザの操作と直接関係しないシステムの動作、例えば、システムから発送される各種通知メールの文面などは、サイトに指定されている言語で発送されます。
テンプレート名、テンプレート説明、入力フィールド名、入力フィールド説明には、英語インタフェース時に使われる英語表記を設定できます。
製品のマニュアルは日本語版のみです。
タイムゾーン
WebRelease は世界各地のタイムゾーンに対応しています。また、夏時間にも対応しています。
WebRelease のデフォルトのタイムゾーンは、オペレーティングシステムのタイムゾーンになります。
サイトごと、またはサイトのスタッフごとにタイムゾーンを指定することができます。タイムゾーンを指定すると、サイト内の時刻表示は全て指定されたタイムゾーンに切り替わります。タイムゾーンの指定は随時変更することができます。
ダッシュボード
ダッシュボードには、操作しているユーザに関連のある項目が一覧表示されます。
- 編集中のページ
-
ユーザが編集中のページの一覧が表示されます。
- 編集中のテンプレート
-
ユーザが編集中のテンプレートやコンポーネントの一覧が表示されます。
- 承認依頼
-
ユーザが担当者となっている承認ステップで未決になっている、処理すべき承認依頼の一覧が表示されます。
外部リンクチェック機能
公開中のコンテンツについて、その中に含まれる外部リンク (WebRelease で管理されていないリソースを参照する URL)を抽出し、それらの URL の有効性を定期的にチェックすることができます。 チェックの結果、アクセス不能な URL がみつかった場合には、その状況が指定されたメールアドレスに向けてメールで通知されます。リンク切れのチェックは、指定された時間間隔で継続的にバックグラウンドで行なわれます。
ある URL について、指定された期間、連続してアクセスできない場合に、その URL はアクセス不能と判定します。
チェック対象外とする URL のパターンを指定し、チェックから除外することができます。
編集中のページ(公開されていないページ)については、ページ編集画面内で外部リンクチェックを手動で行うことができます。
運用管理機能
WebRelease のアップグレード
保守として提供されるアップグレードファイル (弊社サポートサイトからダウンロードにて提供) を WebRelease の管理画面から投入することで、WebRelease およびそのプラットフォーム(Tomcat / Java Runtime Environment / javamail / jaf / ganymed)をアップグレードすることができます。
WebRelease へのメモリ割当量の設定
WebRelease に割り当てるメモリサイズを管理画面から指定することができます。また、メモリの利用状況を管理画面で確認することができます。
WebRelease には、メモリ不足監視機能があります。 監視は常時行われ、いずれかの heap 領域の平均利用率が 85% を超えると指定されたメールアドレスに警告メールが発信されます。
メールサーバ設定
WebRelease から承認依頼メール、承認完了メール、承認遅延警告メールなどを発送するためには SMTP で接続可能なメールサーバが必要です。メールサーバに関する設定は WebRelease の管理画面から行います。対応するメールサーバは下記のとおりです。
- port 587 Submission + STARTTLS
- port 587 Submission
- port 465 SMTP Over SSL
- port 25 + STARTTLS
- port 25
任意のポート番号を指定することも可能です。
WebRelease は AUTH LOGIN 認証に対応しています。 一時的にメールサーバに接続できない場合に備え、WebRelease には発信できなかったメールを一定期間、滞留メールとしてスプールする機能があります。スプールされているメールは5分ごとに再送が試みられます。スプール期間を満了しても配送できなかったメールは破棄されます。スプール期間は管理画面で指定できます。
発信したメールについては、一定期間、メール配信ログを記録します。ログの保存期間は日単位で指定可能です。
Proxyサーバ設定
WebRelease は外部の XML (RSS等) のコンテンツを取り込む際に http または https を使用します。この時に Proxy サーバを使用するように指定することができます。Proxy サーバ側からの認証要求に対応しています。対応している認証方式は下記のとおりです。
- BASIC認証
- DIGEST認証
- NTLM認証
特定のサーバに対しては Proxy サーバを経由せずに直接接続するように、ホスト名、ドメイン名、IP アドレスのパターンを登録することができます。
サーバ証明書を WebRelease に登録すれば、対向する Proxy サーバが自己署名されている証明書または私設認証局 (未知の認証局) により署名されている証明書を使用している場合でも接続可能です。
証明書のインポート
WebRelease に証明書をインポートすることができます。自己署名されている証明書や、私設認証局 (未知の認証局) によって署名されている証明書を使用しているサーバに対して WebRelease からSSL / TLS / STARTTLS を使って接続を行う場合は、証明書のインポートが必要です。インポートできる証明書の形式は X.509 形式の DER エンコーディング、または PEM エンコーディングです。
インポートされている証明書は、いつでも画面で知ることができます。それらは管理画面からダウンロードすることができ、また削除することができます。
ストレージ管理
ディスク残量を常時監視し、不足する可能性が考えられる場合に、システム管理ユーザにメールで通知することができます。
WebRelease は、必要に応じてバックグラウンドでストレージの圧縮処理を行います。この処理は WebRelease がコンテンツの保持のために占有しているディスク領域の中に発生する未使用領域を解消して、占有サイズを小さく保つために行われます。この比較的負荷の高い処理を実行する時間帯を指定することができます。また、指定したサイトのストレージを手動で圧縮することができます。
期間ライセンス設定
期間ライセンスの WebRelease のライセンスコードは WebRelease の管理画面から入力することができます。
再起動
管理画面から WebRelease を再起動できます。
セキュリティ
2段階認証
ログイン時には ID/Password による認証に加えて TOTP ワンタイムパスワードを併用することができます。
2段階認証はユーザごとに利用するかどうかの設定が可能です。各ユーザはスマートフォンアプリなど自分専用の TOTP ジェネレータを用意し、ユーザプロファイル編集画面で設定します。ログイン履歴でも TOTP が使われたかどうかわかるようになっています。
ユーザが2段階認証の設定を行なっているかどうかはユーザ一覧画面に表示されます。
ログイン通知メール
WebRelease にログインしたユーザにその都度ログインがあったことを通知するメールを送付する設定が可能です。
通知メールの文面はカスタマイズできます。通知メール内にアカウントの緊急休止用の URL を含めることができるので、不正ログインが考えられる場合には即座にアカウントを休止し、そのアカウントでログイン中のユーザを強制的にログアウトさせることができます。
アカウントの自動閉鎖
アカウントに対して複数回の連続したログイン失敗を検知した場合にそのアカウントを自動閉鎖することができます。システム管理者が手動で閉鎖を解除できる他、一定時間経過後に自動で閉鎖を解除する設定も可能です。
パスワードのハッシング
WebRelease はパスワードそのものは保管していおらず PBKDF2 ハッシュ値のみを保管しています。ハッシングのストレッチ回数は 310,000 回 以上に設定されていますので、万が一ハッシュ値が漏洩してもそこからパスワードを割り出すことは事実上不可能です。
保護モード
WebRelease は Brute Force Attack (ID/Password 総当たり攻撃) に対してある程度の耐性を持っています。一定のペース以上でのログインエラーが観測され続けている状況では自動的に保護モードへ移行します。保護モード下では以前に WebRelease に正常にログインした履歴のあるブラウザ以外からのログインができなくなります。また、他にも認証を与える条件が厳しくなり攻撃は困難になります。
保護モードは継続的なログインエラーの発生が収まると自動的に解除されます。解除までの目安は 5 分程度です。