WebRelease 2.75リリースのお知らせ

WebRelease 2.75 をリリースいたしました。このリリースは WebRelease 2.70P に対するメンテナンスリリースです。

今回、1点だけですが、2.70 系に対して機能追加を行いました関係で、バージョン番号を 2.75 に更新させていただきました。2.70 系のリリースは、先にリリースした 2.70P が最終となります。今後のメンテナンスリリースは 2.75 系でのリリースとなります。

Java 実行環境の Amazon Corretto への切り替え

WebRelease 2.75 では、Java の実行環境が変更されました。従来は Oracle 社からリリースされていた Java Runtime Environment SE 8 を利用していましたが、この 2.75 からは Amazon 社からリリースされている OpenJDK Amazon Corretto 8 に変更になりました。この変更は、Oracle 社の Java Runtime Environment SE 8 のサポートが有償化されたことへの対応です。Amazon 社の Corretto を利用することで、従来どおり、バグフィックス、セキュリティフィックスを無償で利用できるようになります。

WebRelease 2.75 には amazon-corretto-8.212.04.2 が使われています。Amazon Corretto は WebRelease 2.75 とともに配布されます。Amazon Corretto を別途ご用意いただく必要はありません。

対応プラットフォームの変更

WebRelease 2.75 では、サポート対象プラットフォームが変更になっています。対応プラットフォームは下記の通りです。

  • Amazon Linux 2 (新規追加)
  • Red Hat Enterprise Linux v.7
  • Red Hat Enterprise Linux v.6
  • CentOS 7
  • CentOS 6
  • macOS Mojave v10.14
  • macOS High Sierra v10.13
  • macOS Sierra v10.12
  • OS X El Capitan v10.11
  • OS X Yosemite v10.10

WebRelease 2.75 へのバージョンアップの際には以下の点にご注意いただきますようお願いいたします。

  • 2.70 系以前から 2.75 へのバージョンアップの前に、プラットフォーム(OS)の変更が必要になる場合がございます。ご利用のプラットフォームが 2.75 のサポート対象プラットフォームに含まれていない場合には、バージョンアップ前に対応プラットフォームへの変更をお願いいたします。
  • いずれも、64bit 環境が必要です。2.70P 以前の WebRelease は 32bit 環境でも稼働いたしましたが、2.75 以降、64bit 環境が必須となります。32 bit 環境で稼働している WebRelease は、そのままでは 2.75 へのバージョンアップはできません。2.75 へのバージョンアップに先立って OS を 64bit 化していただく必要があります。
  • OS X 10.8 および OS X 10.9 は WebRelease 2.75 からはサポート対象外となります。
  • OS X Server は WebRelease 2.75 からはサポート対象外となります。

対応プラットフォームの変更は、基本的に Java 実行環境を Amazon Corretto に切り替えたことによる影響により生じたものです。ご了承ください。

Amazon S3 へのコンテンツの直接アップロード機能の追加

WebRelease 2.75 では、ひとつだけ、新機能が搭載されています。WebRelease 2.75 では Amazon S3 のバケットに向けて、コンテンツを直接アップロードできるようになっています。

この機能を利用することで、Amazon S3 + Amazon CloudFront + AWS Lambd@Edge といった構成のコンテンツ配信環境を構築できるようになりました。この構成を採ることで、全世界への、極めて高速な、また、サーバレスであるためにメンテナンスの手間を削減した、コンテンツ配信環境を、安価に、また、手軽に構築できます。

Amazon S3 へのコンテンツアップロードは、複数のファイル (html や 画像など) を同時並行してアップロードするため、コンテンツアップロードの所用時間は、従来の FTP/SFTP に比較して大幅に短縮される場合があります。(回線性能に依存しますので、すべての環境で大幅短縮が達成できるとは限りません)コンテンツのアップロード所用時間を短縮したいというニーズをお持ちの場合には、検討の余地のあるシステム構成です。

また、従来は、公開サーバ上に配置するコンテンツの量に応じて、公開サーバのディスクスペースを事前に確保しておく必要がありましたが、S3 バケットの場合は、事前にスペース確保する必要はなく、コンテンツ量に応じた従量課金となるため、サーバの運用コストを低減できる可能性があります。

リモートサーバへのインストール手順を改良

AWS や Azure などのクラウド上のサーバに WebRelease をインストールする手順が改良されています。インストール DVD 上に、インストールに必要なファイル群をまとめた tgz ファイルが用意されているため、それを、リモートサーバにコピーすることでその後のインストール作業を容易にすすめることができるようになっています。また、インストールに使用するスクリプト(Install-UNIX.sh) にパラメタが指定できるようになっています。パラメタの指定で、ほぼ、すべての設定を自動で行うことができるようになりました。

詳しくは、インストールマニュアルをお読みください。

Tomcat をアップデート

2.75 では Tomcat が 8.5.40 にアップデートされています。このアップデートにより、安定性、安全性が改善されています。

ユーザーズマニュアルが綺麗になりました

ユーザーズマニュアルが綺麗になりました。以前より読みやすくなったのではないかと思いますが如何がでしょうか。

従来製品との互換性

WebRelease 2.75 は WebRelease 2.70P に対して十分な互換性を維持しています。

このバージョンで修正された不具合

WebRelease 2.75 では下記の不具合が修正されました。

[1]ページ編集画面で Markdown のチェックボックスが消えることがある
識別番号 2686
該当バージョン 2.70 - 2.70P
不具合の詳細

Markdown での記述が許可されている「複数行テキスト」の要素について、ページ編集画面で Markdown のチェックボックスを ON にすると、チェックボックスの表示が消えてしまうことがある。その「複数行テキスト」の要素のテンプレートでの定義で、入力エリアのサイズ指定に「高さを指定/幅は自動設定」を指定してある場合に発生する。

改修方法

修正いたしました。

[2]Microsoft Edge がテキストフィールド中のリターンキーで submit しない
識別番号 2681
該当バージョン 2.70P 以前
不具合の詳細

Edge を利用して WebRelease を使用しているときに、いずれかのテキストフィールドに入力を行った後でリターンキーを叩くと、入力結果が WebRelease に submit されず、単に、画面のリロードが起きてしまい、入力内容が失われる。

入力後にリターンキーを叩くのではなく、保存ボタンなどをクリックする場合には問題は発生しない。また、Microsoft Edge 以外のブラウザでは発生しない。

2019年前半に Microsoft 社よりリリースされた Microsoft Edge の更新プログラムの適用と関係しているものと思われます。

改修方法

修正いたしました。

[3]FTP (コンテンツ生成)中に NullPointerException が発生することがある
識別番号 2673
該当バージョン 2.70P 以前
不具合の詳細

FTP の実行中に、FTP ログに NullPointerException が記録され FTP が正常に実行できない。WebRelease2.log には bodyForThread == null mode = 4 というログが記録される。

FTP の実行と、ユーザによるコンテンツやテンプレートの修正が並行した場合に、ごく低い確率で発生する。問題が発生しても、直ぐに自然に解消する場合がある。一方で、WebRelease の再起動が必要になる場合もある。

いずれの場合も、メモリ上のキャッシュデータの不整合が原因であり、データの破損などにつながることはない。

改修方法

修正いたしました。

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