11章 システムの運用管理
WebRelease を快適にお使いいただくためには、サイトの規模とサーバのメモリ搭載量を勘案して、適切なメモリ割当量を決め、設定していただく必要があります。
WebRelease をインストールした直後では、メモリ設定は 512M Byte となっています。この値は、普通は、数百ページ規模のサイトの運営には十分なサイズですが、数万ページ規模のサイトの運営には十分ではありません。
WebRelease の運用に必要となるメモリ量は、サイトの構造やコンテンツ構成によって変化するため、必要メモリ量の推定は比較的難しい作業ですが、簡便な方法として、下記の目安でメモリを割り当ててください。
上記 3 の条件は必ず守ってください。メモリ割当量を大きく設定しすぎると、WebRelease と WebRelease 以外のアプリケーションやサーバソフトウェアがメモリを奪い合う状況となりシステム全体のパフォーマンスが急激に低下します。ここでは、サーバ搭載メモリ量から除外すべきメモリサイズを、一応、200M Byte としていますが、もっと大きな値を想定する必要がある場合も考えられます。例えば、WebRelease を稼働させているサーバ上で、他のアプリケーション(RDBMS など)を並行して稼働させている場合には、それらのアプリケーションが必要としているメモリ量をさらに差し引いて最大割当メモリ量を決定する必要があります。
メモリ設定は「システム管理」画面の「メモリ設定」タブで行ないます。設定を行なうためにはシステム管理者権限のあるユーザでログインして作業する必要があります。
メモリ設定は「システム管理」画面の「メモリ設定」タブで行ないます。「割り当てるメモリサイズ」欄に割り当てたいメモリのサイズを指定してください。
設定を行なうためにはシステム管理者権限のあるユーザでログインして作業する必要があります。
設定した値を有効にするためには、WebRelease の再起動が必要です。画面の指示に従ってメモリサイズを設定し、画面右上の「保存」ボタンをクリックして設定を保存したら、画面右上の「再起動」ボタンをクリックして WebRelease を再起動してください。
WebRelease が再起動したらログインし直してください。 「システム管理」画面の「メモリ設定」タブに表示されている「割り当てるメモリサイズ」が設定した値になっていれば設定は完了です。
WebRelease が実際に消費しているメモリ量は「システム管理」画面の「メモリー設定」タブに表示されています。 この画面の下部に表示されている「メモリ利用状況」欄には、この画面を表示した時点でのメモリの消費状況が表示されています。
PS Old Gen 領域は動的に割り当てられるメモリ領域です。この領域のメモリは、必要になると消費され、必要がなくなると回収(ガーベジコレクト)され再利用されます。この領域の消費率は、システムを使用してゆくと徐々に上昇してゆき、あるところまでくると、急速に回収が行われて低下する傾向があります。従って、一時的に高い値を示していてもそのことがすぐにメモリ不足を表しているわけではありません。メモリの利用状況は、後述の「平均消費率」欄の値で判断するほうがよいでしょう。
領域に割り当てられているサイズを表しています。この値は、割り当てているメモリのおおよそ 2/3 ほどです。残り 1/3 は他の領域として使用されています。
その時点でのメモリの消費量とその率が表示されています。
平均消費率の欄に表示されている値は、メモリの消費率の最近の平均値です。平均は、10 秒間隔で計測したメモリ消費量の直近20 分間(120 ポイント)の平均値です。この欄の値が高止まり(75%程度以上)している場合は、WebRelease へのメモリ割り当てを増やすことを検討してください。
WebRelease には、メモリの利用状況を随時監視し、いずれかの heap の平均利用率が 85% を超えると、指定されたメールアドレスに警告メールを送付する機能があります。送付先のメールアドレスは「システム管理」画面の「設定」タブにある「監視メールアドレス」欄で指定します。
画面右上の「送信テスト」ボタンをクリックすると、警告メールのサンプル(実際に送付されるものと同等)を送信することができます。
メモリ利用状況の監視は 10 秒間隔で行われます。監視のタイミングで警告状態になっていると警告メールが発送されます。警告メールは、一旦発送されると、警告状態が継続していても次回の発送は 24 時間後となります。(警告メールは 24 時間に 1 回以上発送されません)