公開サーバへのコンテンツ配信が必要ない場合には、FTP起動モードを OFF にしておいてください。この場合はFTPに関する設定(チャネルへの設定を含む)を行う必要はありません。
4章 FTPの設定
WebRelease は管理しているコンテンツを公開サーバに配信するときに FTP または SFTP を使用します。公開サーバへの配信を行うためには FTP 関連の設定を行っておく必要があります。
実際の公開サーバへのコンテンツ配信は、ひとつまたは複数の「チャネル」を経由して行われます。公開サーバ (FTP サーバ、または、SFTP サーバ) にコンテンツを配信するために必要になるサーバへの接続情報は、それぞれの「チャネル」への設定として行います。 一方で、各チャネルへのコンテンツ配信のタイミングなど、全チャネル共通の設定はこの「FTP設定」で行います。
公開サーバへのコンテンツ配信が必要ない場合には、FTP起動モードを OFF にしておいてください。この場合はFTPに関する設定(チャネルへの設定を含む)を行う必要はありません。
FTP の設定は「FTP管理」画面の「FTP設定」タブで行ないます。
FTP設定を行えるのは、システム管理ユーザ、または、サイトのマネージャーだけです。それ以外のユーザは設定を見ることはできますが、変更はできません。ただし、エディター権限のあるユーザは「FTP起動モード」の変更と「FTP 予約」の設定が可能です。
FTP の起動モードは下記の4種類です。いずれかを選んでください。
AUTO が指定されていると、WebRelease は随時、FTPを行ないます。ページを追加したり、修整した後で「公開」ボタンを押すとそれをトリガーにして FTP が起動されます。また、XMLリーダ を使用して取得した XML ファイルの内容が更新されていた場合にも FTP が起動されます。さらに、ページの公開開始や公開終了に指定されている時刻にも自動で FTP が起動されます。AUTO設定は FTP 処理時間があまり大きくならない程度の、比較的規模の小さい、頻繁に更新が行われるサイトに向いています。
SCHEDULED が指定されていると、WebRelease はページに指定されている公開開始時刻または公開終了時刻に FTP を起動します。それ以外の動作はMANUALを指定した場合と同じです。
MANUAL が指定されている場合は、手動で FTP を起動しない限り FTP が実行されることはありません。ページを作成・編集した後に「公開」ボタンを押してもページはすぐには FTP されないため、ページは「公開待」の状態で次の FTP を待つことになります。ページを公開したい時には「FTP状況」画面の「FTP実行」ボタンをクリックして FTP を起動してください。その時点で公開待ちになっているページ、公開終了待になっているページ、および、コンテンツの更新により内容に変更が生じているすべてのページが公開されます。
FTP機能を停止します。FTP機能が OFF になっている限り、WebRelease は公開サーバへの FTP を行いません。なんらかの事情で FTP を停止しておきたい場合には、OFF を選択しておいてください。
公開サーバへのコンテンツアップロードの動作に関するオプションを指定します。
このオプションを ON にすると、一旦アップロードされたコンテンツは、更新により上書きされることはあっても、削除されることがなくなります。公開終了日を経過しても公開サーバ上から削除されません。コンテンツの Not Found を極力避けるなどのごく稀なニーズに向けたオプションです。特に必要がないかぎり、ON にはしないでください。一旦 ON の状態で運用すると、その運用期間中に削除されるはずであったコンテンツは、その後、この設定を OFF にした運用に切り替えても公開サーバからは自動では削除されません。
このオプションを OFF にしておくと、編集中のテンプレートやコンポーネントがある場合に FTP が起動しません。工事中のテンプレートでコンテンツが公開されてしまうことが防げます。
FTP または SFTP が実行される時には、WebRelease はその時点で全コンテンツの再生成を行ないます。コンテンツ生成結果を前回のコンテンツ配信時のコンテンツと比較して差分を検出し、差分があればそれを公開サーバに転送します。コンテンツ生成処理に関しては以下のオプションを指定することができます。
サイトのリソース、ページ、ページ内の画像や添付ファイルのファイル名をユーザが手動で指定している場合には、誤って複数のリソース、ページ、画像、添付ファイルに同一のファイル名を割り当ててしまう場合があります。その場合、それらのファイルを公開サーバに転送すると、いずれかのファイルが他のファイルを上書きしてしまい、意図したコンテンツを公開できないことになりかねません。
このオプションをオンにしておくことで公開サーバ上でのファイル名の衝突を検出することができるようになります。なるべくこのオプションをオンにした状態で使用してください。
WebRelease はコンテンツ再生成の段階で衝突を検出し、衝突がある場合にはいずれのコンテンツ転送も行う前に FTP/SFTP をエラー終了します。衝突の内容は FTP ログに記録されますのでそれを手がかりに衝突を解消してください。
N 部分は、WebRelease がインストールされているサーバのコア数が表示されます。コンテンツ生成処理を複数の CPU やコアを使って並列処理し、短時間に終えるためのオプションです。特に理由がない限り、このオプションは最大のコア数を指定した状態で WebRelease を使用してください。
最大のコア数を指定した状態では FTP に伴うコンテンツ生成処理の間は WebRelease がサーバの CPU をほぼ完全に使い切る状態になります。サーバ CPU を他のアプリケーションと分け合う必要がある場合などでは、少なめに設定する必要があるかもしれません。FTP 所用時間との兼ね合いで決めてください。
この設定欄はマルチコアサーバ上で WebRelease を使用している場合にのみ表示されます。
FTP が正常に実行完了したときにそれを通知するメールアドレスを指定します。
FTP 実行通知メールは、FTP の実行の結果、何らかの差分が発生し、実際にファイルの転送や削除が発生した場合にのみ発送されます。FTP が起動されても差分がなく、実際のファイルの転送や削除が発生しなかった場合には発送されません。
エラーが発生した場合には、実行通知メールは発送されません。その場合、エラー通知メールのみの発送となります。
実行通知メールは、実行直後に発送されますが、メールの配送ルートや途中のネットワーク環境によって、送達完了までに時間がかかる場合があります。
FTP 実行通知が必要ない場合には、この欄は空欄にしておいてください。
FTP 実行中にエラーが発生した場合にそのエラーを通知するメールアドレスを指定します。メールの内容は簡潔な内容となっていますので携帯端末での受信にも適しています。
エラー通知メールは、ユーザが手動で FTP を起動した場合や、ユーザが手動で ABORT した場合には発送されません。エラー通知メールは、ユーザの直接の関与がない状況でページの公開や公開終了にともなって WebRelease により起動された FTP においてエラーが発生した場合にのみ発送されます。
しばらくの間停止していた WebRelease を再起動した場合、停止期間中に指定されていた FTP の予約実行が未実行で取り残されている場合があります。この場合 WebRelease を再起動した時点で、予約時刻を 2 時間以上経過してしまっていた予約実行は実行せずに破棄されます。予約が破棄されると、その状況を通知するエラー通知メールが発送されます。
エラーの通知が必要ない場合には、この欄は空欄にしておいてください。
実行通知メール、エラー通知メールのいずれかを使用するにはメールサーバの設定を行なっておく必要があります。
FTP/SFTP の記録を保存しておく日数を設定します。必要以上に長い日数を指定するとシステムに負担をかけることになります。短めに設定してください。