11章 システムの運用管理
WebRelease を安全にお使いいただき、また、管理しているコンテンツの喪失を防ぐために、必ず定期的なバックアップを行ってください。
例えば、以下のようなバックアップスケジュールが考えられます。
WebRelease は下記のディレクトリにデータを保存しています。
~wr2/WebRelease2.storage
このディレクトリのコピーを定期的にとってください。
ごく簡単なバックアップの手順は下記のとおりです。実際には、オペレーティングシステムから cron などで起動されるスクリプトを作成してバックアップしていただくのが良いでしょう。
# su - wr2
% cd ~wr2
% tar cvzf - WebRelease2.storage > /tmp/WebRelease2.storage.backup.tgz
この例では、/tmp/WebRelease2.storage.backup.tgz というファイルにバックアップを作成しています。
バックアップからの復旧は、以下の手順で行ってください。
WebRelease システムのデータを以前のバックアップの状態に戻す場合には、必ず WebRelease を停止した状態でデータの復旧作業を行ってください。 WebRelease システムが稼動している状態でデータの復旧を行うとうまく復旧ができない可能性があります。
下記ページを参考に WebRelease を停止してください。
停止までしばらく(1 分程度)かかる場合があります。上記コマンドを実行した後で WebRelease2 にアクセスして停止していることを確認してください。
~wr2/WebRelease2.storage をディレクトリごと消します。まず、どこかにコピーしてひとまずは保存しておく方がよいでしょう。
# cd ~wr2
# mv WebRelease2.storage WebRelease2.storage.save
バックアップしておいたデータを下記の場所に置きます。
~wr2/WebRelease2.storage
例えば、下記のコマンドで、作成しておいたバックアップデータをリストアします。ファイルのパーミッションやオーナーを保全するために su - wr2 でユーザ wr2 になり代わった状態で作業すると良いでしょう。
# su - wr2
% cd ~wr2
% tar xvzpf /tmp/WebRelease2.storage.backup.tgz
この例では、/tmp/WebRelease2.storage.backup.tgz に置かれているバックアップからデータを復旧しています。
ディレクトリ WebRelease2.storage 以下のすべてのファイルの所有者は wr2 になっていなければなりません。もし他のユーザが所有者になっていたら、所有者を wr2 に変更してください。chown コマンドで変更できます。同様に、すべてのファイルに対して、wr2 が書き込みができる設定になっている必要があります。ファイルのモードの変更は chmod コマンドで行うことができます。
下記ページを参考に WebRelease を再起動してください。または、システムをリスタート(reboot)して WebRelease を再起動してください。
サイトをエキスポートすることでも、かなり効果的にバックアップを作成できます。この方法を使えば、バックアップファイルは操作した手元の PC のディスク上に取り出すことができます。 エキスポートする時に下記のオプションが必要です。
サイトのエキスポートによるバックアップの場合、バックアップの単位はサイトになります。従って、リストアの単位もサイトになります。
サイトのエキスポートでバックアップを行なう場合には、サイトのスタッフになっていないユーザのユーザ登録情報がバックアップされない点に注意してください。
エキスポートにより作成したバックアップからの復旧はサイトのインポートで行なってください。